音ハメがわかることについて③

お世話になっております。Rayonです。

今回で音ハメの話はラストです。この話題、SHIROさん、こうさんにはウケがいいんですが、皆様にとって面白いんですかね?笑 とはいえそういうのを無視して我が道を行くのがフリースタイラー(偏見)なので、気にせずラストを話し切ります。

音ハメがわかることについて①ではマルチタスクと認知的リソースの話、②ではフリースタイラーが音ハメに気付くのは視覚、聴覚の認知的リソースが少なく済んでいるのではないかという仮説についてお話ししました。読んでない方は読んでいただけますと嬉しいです。

さて、今回はどうすればフリースタイルバスケがより普及するのかを考えます。

音ハメは、バトルを観戦している時にフリースタイルバスケットボーラーとフリースタイルバスケを知らない一般の方々で評価が乖離する点の一つです。

どうすれば音ハメを一般の方々に理解してもらえるのか?

主客を変えて考えると、一般の方々はどうすれば音ハメが理解できるようになるのか?

率直に言って、フリースタイルバスケットボールを初めて見る方が、その場で音ハメをわかるようになるような魔法はないと思います。

視覚の認知的リソースを下げるには、技をたくさん覚える必要があります。それには、動画を見まくるのが1番です。でもそんなこと、普通の人はやってこないですよね。フリースタイルバスケの技がわかるほど動画見まくっている人はもう十分ファンって言えるので、一般人とは言いがたいです。

聴覚の認知的リソースについてはどうでしょう。音楽を聴くという行為は一般的な行為です。ですが、音楽の構造を理解しているかは別です。私は小学生の頃から音楽を聴くのが好きになりました。SMAP、米米クラブ、ゴスペラーズから入り、中学生で1stから4thアルバムまでの倉木麻衣とワイルドスピードのサントラにハマり、高校、大学でフリースタイルバスケを知ったことでSKRILLEXとMajor Lazerを知りました。でも、10年近く毎日のように音楽を聴いていたのに、音ハメには気付かなかったんですよね。それはやっぱり、ただ音楽を聴いて、ノって、歌うだけでは音楽の構造を意識しないからだと思います。これも、その場でパッと見につくスキルではないです。

じゃあ音楽経験のないフリースタイルバスケ未経験者は絶対に音ハメがわからないのか?

そんなことはないはずです。音ハメは映像作品に良く使われていますね。

例えば、たまにSHIROさんが言うルパン3世カリオストロの城の冒頭シーン。「ダラダラダラダラ」で走って「ピヨーン」でジャンプするあれです。多分走っている最中に「ピヨーン」がなっても印象には残らないと思います。

他には、映画の予告編です。割と好例だと思うのが、ワイルドスピードスーパーコンボ(私が唯一見ていないワイスピです)の予告の前半部分です。

あとついでに最新のワイルドスピードの予告も。2:03くらいからのハン(生き返った⁉︎ いやでも嬉しい)の狙撃シーンは完璧ですね。

音に合わせてのシーン切り替えは他の映画予告でも良く見ますが、殴るタイミングや銃の発砲のタイミングも音楽のリズムに合っています。もちろんこの音楽はこの予告のために編集されている、または作られてはいますが、映像のために音楽のリズムを崩すことはしていません。音楽をもとに映像を合わせるのは、フリースタイルバスケの音ハメに通ずるところがあるように思います。

何が関係あるのか。

もし音楽に関する経験が全くない人は絶対に音ハメに気付けないとするならば、フリースタイルバスケはおろか、映画予告の音ハメすらも気付けず製作者の自己満足で終わるということになります。でもきっとそんなことはないはずです。さもなければもっと音楽と映像がバラバラでもいいはず。なんとなくリズミカルな動画だなくらいには思えるはずですし、逆に音がずれてる動画って気持ち悪いと思いますよね。逆説的になりますが、音がずれてるのがわかるって、音があっていることがわかるってことです。

ちなみにですが、菅野・岩宮(2000)のように、映像と音楽のリズムの同期による印象の変化についての研究は少し存在します。ボールが転がって見える映像のカットチェンジと、単純なドラムビートを同期させて実験参加者に評価させるという実験でした。動画のカットチェンジとドラムビートの強拍とが同期する「同期要因」と、動画の動きの速度とドラムビートのテンポがあった「速度対応要因」があって、同期要因の方が影響力が強いみたいな内容だったと思います。他にもあるらしいですが、私は読んでいません。勉強不足が甚だしいですね。笑

初めて見る方に、「音ハメを理解して!」って言うのは難しそうです。でも合わせていて不快に思われることも無さそうです。だったらわかる人向けに音ハメしても良さそうですね。

また、音楽のカウントを意識すれば音ハメの理解が早くなるという仮説(あくまで仮説!)は使えるかもしれません。例えば、ちょっと興味を持ってくれた人に「音楽のリズムを口でカウントしながら動画見てください」と言えば、少なくともカウントに合わせてフリースタイルバスケットボーラーが動いていることに気づけるかもしれません。音楽を音楽として聴けなくなりそうですけどね笑。また、練習を始めたばかりの人に、「音楽を聴く時、カウントを意識して聴くようにすると良いよ」とアドバイスすれば、音感に関する上達が早くなるかもしれません。それだけなら、ボールを持っていない移動時間なんかでもできます。ちなみに私は、音楽のカウントに合わせて歩いてます。左足の着地をカウントの奇数、右足を偶数に合わせたりとかです。他人から見れば変な人ですね。

前回の記事の後にLINEでこうさんが、「ダンスが必修になったからこれからの子供は音ハメがわかるのかも!」ということをおっしゃってました。もしかしたらその通りかもしれません。個人的には、懐疑的です。ダンス教育と言っても、ちゃんと音楽の構造を教えてダンスを学ばせるなんてことはしないと思ってます。だって音楽の授業では小節とか拍子についても教えずに3拍子のエーデルワイスを演奏させるのが学校教育ですよ?笑 3拍子の時点で現代的なリズムじゃないっていう矛盾ですよね。きっと教える側の先生もわかっていないと思います。とはいえ、音ハメに気付けるような子供が増えるかもというのは、ダンスが必修でなかった今までに比べたら確率は高いでしょう。音ハメをわかる一般人が増える未来もありそうです。

「音ハメがわかることについて」は以上になります。③は1番短くなるって思ってましたが、追加したら結構長くなりました。

いかがだったでしょうか? 私としては、フリースタイルバスケをこういう風に考えることもできるんだな、って思っていただけたら書いてよかったと思えます。

書き溜めていた記事のストックが切れちゃいました。次はまた先になるかと思いますが、その時にまた別の話題を読んでいただけますと幸いです。

みなさまにとって新しい情報となれば嬉しいです。

次回もよろしくお願いします。

Rayon

参考文献

菅野 禎盛・岩宮 眞一郎 (2000) 映像と音楽の情緒的印象に対する同期要因と速度対応要因の効果, 日本音響学会誌 56(10), 695-704

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