Trikzが「世界初のフリースタイルバスケットボーラー」になれた理由

こんにちは、レーヨンです。

フリースタイルバスケで卒論を書くにあたって、「フリースタイルバスケとは何か」を説明する必要がありました。その一環としてフリースタイルバスケの歴史を調べたことがあります。

といっても文献なんか存在するはずもないので、主にZiNEZさんへのインタビューがほとんどでしたが。

歴史を語るにあたり、まずはフリースタイルバスケの誕生からですが、やはり2001年のNIKEのCM ”Freestyle” だと言えるでしょう。

あの動画のラスト10秒をソロで飾るのが「世界初のフリースタイルバスケットボーラー」、Luis da Silva Jr. a.k.a. “Trikz(トリックス)” です。とはいえ、この「誕生」は「フリースタイルバスケという名前の確立」というべきです。

「今考えるとフリースタイル」と言える技、技術についてはCMの放送以前からあったようです。日本でも1990年代後半には侍ボーラーズのU-LAWさんがすでにクラブのショーでドリブルをついていたそうです。やっていることは紛れもなくフリースタイルバスケのショーですね。

侍BALLERS

 では、そもそもなぜ、TrikzはCMに出られたのか。結論を先に言うと、「CM出演の4年前から練習をしていたから」です。

なぜ私が知っているのか。

卒論を書いていた時にTwitterでDMを送ったら、なんと本人から一度だけ返事が返ってきたからです。

今回はTrikzが教えてくれたTrikzの物語を紹介したいと思います。

 Trikzはニュージャージー州エリザベス出身でした。

名前と苗字からブラジル系のラティーノであるようです(Wikipediaによるとエリザベスは半数がヒスパニックかラテン系の地域だとか)

Trikzが彼の技についてインスパイアを受けたのは、彼が子供の頃に観たHarlem Globetrotters(ハーレムグローブトロッターズ)と“Pistol” Pete Maravich(”ピストル“・ピート・マラヴィッチ)だったとのこと。

[HD] Pistol Pete Maravich – TOP 20 PLAYS Ⓒ 2016

本当に初めてバスケットボールトリックをやったのは彼らだとTrikzは言っています。

私はバスケ経験も観戦の趣味もないのであまり詳しくはないのですが、Harlem Globetrottersは、「観客を楽しませる」ことをコンセプトにしているエキシビジョンチームです。

ドリブルで相手をおちょくったり、パス回しで相手チームをおちょくったり、スパイダーマンの格好をしてゴールにぶら下がったり。

ウォームアップやハーフタイムにチームで円を作り、トリックをしながらパス回しをするというパフォーマンスがフリースタイルバスケのルーツと言われることもあります。 

“Pistol” PeteはNBAの殿堂入り選手だそうです。以前「誰です?」とnockさんに聞いたら、「マジか、知らないのか」と驚かれました。動画を見ると、トリッキーなビハインドドリブルが印象的でした。

 Trikzに話を戻しましょう。

Trikzは音楽などのヒップホップムーブメントやスタイルからインスピレーションを受けていたとのこと。

そんなヒップホップへの還元として、まだ誰もやっていない新しいものを追加したいと考えていたようです。

その答えが、バスケットボールトリックでした。彼は1996年からバスケットボールのムーブやトリックの練習を始めたそうです。

当時14歳の彼は、周りからイかれたと思われたようです。

実際の試合中に使えるような技ではないものを練習していると考えられました。

結果として、Trikzはただの見せかけで終わるか、一瞬の隙を作るフェイントになるかのバスケットボールトリック(本人の言葉です)を習得しました。

 さて、映画監督のPaul Hunter(ポール・ハンター)はNIKEの新しいCMに、誰も見たことがないものを探していました。Trikzはそれに応えるべく、父親とともに公開オーディションに参加。

NBA選手が周りにいる中での唯一のニュージャージー出身の子供でしたが、TrikzはNIKEと契約を獲得した最年少アスリートとなりました。そしてCMはニューヨーク市クイーンズ区のカウフマン・アストリア・スタジオで撮影され、2001年3月15日に完成。

 この後のことは知っている方もいるかと思いますが、CMは商業的に大成功でした。当時インターネットが普及しつつあった中で、Nikebasketball.comにてローンチされました。

ナイキ フリースタイル TV CM “スティックマン・バスケットボール”編 Nike Freestyle TV Commercial

 また、TIME Magazineの表紙や 、Wall Street Journalの1面になったこともあるそうです。その画像を見たことがあるような気がしますが、どこで見たかを忘れてしまいました。Trikzのインスタだったかな?

 また、L.A. RUSHというレースゲーム(日本未発売)ではモデルとなり、Trikz Laneというメインキャラとして登場します。NBA BALLERSというストリートボールのゲームにも出演しています(NBA Streetとは異なります。)。

Trikzは今では俳優業が基本のようです。有名どころで言えばはワイルドスピードMEGAMAX(5作目)ですね。

ブラジルのストリートでの有名人ですが、主人公たちに負けてポルシェを取られる役です。他の映画でも端役やモブ系が多い印象ですが、定期的に出演しているようです。

私に話してくれたことはこのくらいです。CM出演まで4年も一人で練習してきたのですから、Trikzが「フリースタイルバスケのパイオニア」になることは必然だったのかもしれません。

 今回はここまでです。みなさまにとって新しい情報となれば嬉しいです。

 次回もよろしくお願いします。

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